一流選手の動きはなぜ美しいのか

沖縄SUN

2012年03月09日 16:31



どーも、沖縄SUNです。

先日購入した小田伸午先生の新刊
「一流選手の動きはなぜ美しいのか」を読みました。

人間の動作について、とてもわかりやすく書かれてあります。

もくじは
第一章 主観と客観のずれ
第二章 筋力に対する誤解
第三章 手足、体幹の使い方
第四章 走り方を考える
です。

はしがきから、
とても学びになることが書かれてあります。

第一章では、
客観と主観について。
客観と主観の混同、客観と主観をどう競技力向上に繋げるか、
ということがわかりやすく書かれてあります。


競技力をあげるには人間の動きを変える必要がある、
動きは、
内面(主観)ですから、
自分の感覚を知り、感覚を変える必要がある。

ということですね。

とてもわかりやすいです。


第二章では、
筋力に対する誤解について。
細マッチョがゴリマッチョに勝つことがある、その事例を
筋力データのグラフを使って説明しています。

筋力があれば勝てる、
遠くに飛ばせる、
速いボールを投げきれる、
とは言い切れない部分がよーくわかります。


第三章では、
手足、体幹の使い方について。
人間の体の使い方についての解説です。
書いてあることを実際にやってみると、
その違いに驚きます。

体の使い方は使いようによって力がでたり、でなかったりするので、
知っておいたほうがいい知識です。


第四章では、
走り方を考える。
速く走るためには地面を強く蹴る、という誤解があるということで、
速く走るための方法をわかりやすく説明してあります。

なんばについても書かれてありますね。

一時期、ナンバと言う言葉が独り歩きしていました。
常歩の理論にもかなりの批判がありました。
あの古武術の甲野善紀さんも批判がたくさんありましたね。

でも、この本でなんばについて読み進めると、
批判する気持ちがなくなり、ナンバを理解できると思います。


巻末の言葉もとても印象的でした。
この言葉を引用します。


ウェイトトレーニングは、力を入れるためではなく、力を抜くために行う。
力感を抜いて、動作の質を上げる。これをボディーサイズが小さい日本代表チームの
根本マインドにしよう。筋力がついたら、力を抜いてスイングしてもヘッド速度が十分出る。
力みが取れた分、正確性・安定性が高まり、パフォーマンスが上がる。
筋量を上げて力を入れるのではなく、力感を減らして実を上げる質的変化を目指す。

中略

現代の社会は、量で測れることを数値で表すことができる内容が、優先される社会ともいえます。
明治維新から西洋に追いつけという精神ばかりが強調されてきた影響といえるかもしれません。
そのことは、科学教育の成果を生みました。しかし、数値を毎日見ていれば、
定量化できることだけが真実だと、無意識のうちに思い込む習い性が身についてしまうことも確かです。

上野投手は、剛速球で日本チームに勝利を導いてきましたが、同時にその剛速球を打たれて敗れてきました。
スポーツ実践の現場は、人間が感じる世界です。時速何キロメートルという数値で表される物理量よりも、
速く感じるか感じないかと言う数値で表せない心理量が物を言う世界です。量を超えた質の世界もまた、
現代人が見落としがちな、もう一つの真実なのです。

引用ここまで

どうでしたか。
私の中では新しい感覚のスポーツ理論です。
小田先生とは一度お会いし、お酒を飲む機会がありましたが、
とても気さくな方です。
大きな器だからいろんなことを受け入れることができるのだろうなと思える、
素晴らしい方です。

百聞は一見にしかず。

下のリンクをクリックして、ぜひ手にとって見てください。



週刊レキオに沖縄SUNが掲載されました。その記事をPDFファイルにしました。
これで見れます。
沖縄SUNが琉球新報社週刊レキオに掲載されました
・ソフトボールインストラクター1
・ソフトボールインストラクター2

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